はり灸治療を深く知るBASICS

こちらのページでは、はり灸治療についての基礎知識をご紹介いたします。

はり灸は、東洋医学の施術の一種です。東洋医学は今から二千年以上前、古代中国の黄河の流域で生まれました。そして、秦・漢の時代に完成されたものと推定されております。中国最古の医学書である「黄帝内経素問」「黄帝内経霊枢」の二書は、基本的な医学倫理と鍼術を主とした、施術の技法を説いたものとされています。
東洋医学には、三つの基本的な考え方があります。

1.陰陽五行説

1.陰陽五行説
陰陽とは、この世界におけるありとあらゆる現象を体系化した古代の哲学理論です。この陰陽論を医学上に応用すると、例えば男性は陽・女性は陰、身体の背中側は陽・お腹側は陰、となります。病気は陰と陽のバランスの不調によっておこると考えられます。
五行とは、古代中国人が、日常の生活とその生産行動の中から不可欠の基本物質として認識した五種の物質「木・火・土・金・水」を指します。自然界や人間のすべての事象はこの五種の関係性になぞらえて捉えることができるとされ、お互いに親子の関係性を持つものを「相生関係」と言い(例えば「木は火を生む」)、克しあう関係を「相克関係」と言います(例えば「水は火を克す」)。

2.五臓六腑

五臓とは肝・心・脾・肺・腎(心包を含めて六臓とすることもある)のことを指し、精気を内蔵する実質器官で生命活動の中心となるものを言います。六腑とは、胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦(三焦を外して五腑とすることもある)のことを言い、飲食物の通路となる中空器官を指します。

3.気血津液(リンパ液・体液)

3.気血津液(リンパ液・体液)
体内をくまなく流れるもので、気血のありようが健康の基本であるという思想があります。気は目には見えませんが、人の成長や生理活動を促す働きを持っているとされています。この「気」は目には見えないルートに沿って人体を流れており、このルートを「経脈」と呼びます。
経脈には、主なものが12あり、頭部、内臓、諸器官を中心として、手足の末端にまで行きわたっている機能的な連絡路であるとされています。そして、この経脈から派生してお互いを連絡しあう細い支流を「絡脈」と言い、経脈と合わせて「経絡」と呼びます。

ツボについての豆知識

  • 経脈上にあるツボを「経穴」と言い、人体に361穴あります。その他に経脈上にはないものの、いろんな場所に点在するツボもたくさんあり、それらを「奇穴」と言います。経脈には頭部から手足の末端に流れているものがありますが、手や足の先にあるツボに刺激することで頭痛の症状が改善することがあるのは、経脈によってつながっているからなのです。

    自分でできるツボケア

    足には、脾・腎・肝・胃・膀胱・胆の経脈が通じています。足指の間や足裏を両手で時々揉んでください。お腹や頭(顔や目)に効果があります。
    手には、肺・心・心包・大腸・小腸・三焦の経脈が通じています。手の親指と人差し指の間(ツボでいう合谷)を指圧すると、肩こりに効果があります。
    ぜひご自身でもできるツボケアを毎日の生活に取り入れてみてください。

  • ツボについての豆知識

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